難聴やめまい、心の病は自律神経の乱れが原因?

難聴やめまいなど耳の症状や、動悸やパニック障害、うつ症状などの心の病は、自律神経の乱れから起こるとも考えられています。

実を言えば日本では明確な原因がみつからないものを「自律神経失調症」ととりあえず呼んでいます。そのため、病院で自律神経失調症といわれてしまう症状はさまざまです。

耳の病気

突発性難聴

生来健康で耳の病気を経験したことのない人が、明らかな原因もなく、あるとき突然に通常一側の耳が聞こえなくなる病気をいいます。どのような治療法が最も有効であるかは未だ明らかではありません。病院での治療は主に薬物治療ですが、副腎皮質ステロイドホルモンの内服など、身体に与える影響が多く、長期間服用すると副作用が多いことでも有名です。

突発性難聴、耳菅閉塞症等耳の疾患は早期に治療したほうが改善率が高いです。発症後時間がたつと改善率が低下しますので、できるだけ早期に繰り返し治療をうけていただくことが突発性難聴治療のポイントです。

耳管開放症

耳管開放症とは耳の奥と鼻の奥とをつなぐ管(耳管)が開きっぱなしになる症状です。耳の閉塞感や自分の声が大きく聴こえるなどの症状が発現します。めまいや難聴を伴うこともあります。

最近では漢方薬の加味帰脾湯で改善する例も報告されておりますが万能ではありません。

めまいの西洋医学的な分類

西洋医学的なめまいの分類は大きくは4つですが、東洋医学的にはより細かく分類されます。 注意したいめまいとしては、嘔吐を伴うような激しいめまい焦点があわない、視界が異状(ゆがんで見えるなど)であるまっすぐに歩けないなどのようなものは外科的な処置が必要になる場合もあるので、病院で精密な検査をすることをお奨めします。

めまいの種類

めまいに対する東洋医学的な考え方

回転性のめまいは肝経の変動として、フワフワ、グラグラするめまいは脾経の変動として考えます。 失神性発作とは、気が下がっている場合に起こります。この場合は気をあげるような治療を考えます。 立ちくらみなどは腎経の変動として考えます。体位変換時のめまいは脾経の変動として考えます。じっとしている時に出るめまいは肝経の変動として考えます。

めまいとは

心の病

自律神経が乱れると、夜中に何度も起きてしまう中途覚醒や、寝付けないなどの睡眠障害、情緒不安、集中力がない、物忘れ、イライラする、やる気が出ない、気分の落ち込み、性欲減退、うつ症状などの症状が見られます。

投薬治療では安定剤や、抗うつ剤で症状を抑え込むことしかできません。これらの薬には吐き気や倦怠感、薬物依存性などの症状の強い副作用も多いことから、社会的に問題になっています。

鍼灸で難聴やめまい、心の病を治療する

耳(めまい)の病は腎経の不調である。
五行の色体表(五官)には経絡と臓器が関連づけられています。

五官の図

東洋医学的には耳と腎経は大きくかかわりがあります。耳の症状には難聴をはじめ、響き(耳管開放症)、閉塞感、耳鳴、めまい、中耳炎などの訴えがあげられます。

東洋医学的な診断では腎虚証や肝虚証、脾虚腎実証などが多く、いづれも腎経とのかかわることが多いのが特徴です。

一般に突発性難聴は早期(発症してから1カ月以内)に治療したほうが改善率がよいとされています。しかし、発症して数年たった例でも数回の鍼灸治療で改善した例もあり絶対的な目安ではありません。

耳の病の治療期間は1カ月~12カ月以上とバラバラです。 平均的には2~3カ月治療を受けていただいています。

早期(2~3カ月)にある程度の改善がみられる場合はワンクール(6回)にて何らかの良い反応(めまいが軽くなる、耳の聞こえがよくなる、閉塞感が軽減する、響きが減少するなど)を体感できており予後の目安になります。

心の病(感情の病)

いわゆるこころの病とは感情の偏りと解釈できます。
東洋医学の五臓の色体表(五志)では経絡と感情とが関連付けらています。

五志の図

ここではもう少し具体的に述べてみます。

肝実: イライラが募り 怒ります。
肝虚: オドオドし、取り越し苦労します。

心実: 良くないことも喜び、笑います。
心虚: 感動がなくなります。

脾実: 思い過ごす。
脾虚: 思いが起こらない

肺実: 憂う、悲しみ、原因もなく泣けて涙がとまらない
肺虚: 体も心もじっと動かず悲嘆にくれる

腎実: じっとしていられず逃げ廻る
腎虚: ちょっとした光 音などに恐れおののく


経絡バランスの偏りによってこれらの感情の偏りが発現します。

 例: 心経と腎経のバランス異常
たとえば、動悸があって不安感が強い場合は心経と腎経の経絡バランスに問題があると考えます。腎経が虚でその相克関係にある心経が実になったりするわけです(その逆もあります)。

この場合は、腎経のツボである復溜を補い相克関係にある心経とのバランスを調整します。 こうすることで動悸(心経)が軽減され不安(腎経)も軽減されるのです。


 例: 肺経と肝経のバランス異常
肺経が充実しすぎると、意味もなく悲しくてちょっとしたことで、シクシク涙がでてきてしまうことがあります。 こういう場合は、肺経と相克関係にある肝経を補うことで肺経とのバランスを調整します。

適宜、心経を補うこともあります。こうすることで、悲しみの感情(肺経)が打ち消され症状が軽減されるようになるのです。



症状を発現してすぐの場合や服薬がない場合は比較的早期に治療効果が期待できます。
平均的には1~3カ月です。

一方で、症状を発現してからの経過が長い場合は依存性の強い抗不安剤、抗うつ剤などの医薬品を併用している例が多いことから、治療期間は長くなる傾向になります。


最終的には薬を飲まない状態での症状の改善を目指します。医薬品を徐々に減量しながら鍼灸治療をすすめていきます。適宜、栄養療法もとりいれていきます。


事例は院長ブログでご紹介していきます。

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